p→∀v(p)
最近ゲーデルの不完全性定理の証明に登場する形式的体系で遊んでます。
数学ガール ゲーデル編を読んで以来、からが導けるという推論規則がなんであるのか、を公理とするのではだめなのか気になっていました。その疑問が解決しました。任意の論理式についてが定理だとすると形式的体系は矛盾するのです。
以下それを示します。
任意の論理式についてが定理だとする。
が定理ならばが定理だから
が定理
にを代入して
が定理
を使って書きなおすと
が定理
が定理であり、とが定理のときが定理だから、
が定理
よって任意の論理式についてが定理である。 ...(1)
を自由変数を含まない適当な定理の一つとする。
ここで内包公理より
が定理。
(1)より任意の論理式についてが定理だから
が定理。
任意の論理式についてが定理より
が定理。
が定理であることはとがともに定理であることと同値だから、
が定理。
よってが定理であるから、
が定理。
とがともに定理であるから、形式的体系は矛盾する。 □